配偶者居住権についてのQ&A
配偶者居住権とは何ですか?
配偶者居住権とは、亡くなった方の配偶者が居住していた建物に住み続けることができる権利のことをいいます。
平成30年の相続法の改正の際に、配偶者保護の観点から創設されました。
どのようにして配偶者居住権を設定できるのですか?
配偶者居住権は、遺産分割や遺贈などによって設定することができます。
そのため、相続人全員が遺産分割協議によって合意した場合や、亡くなった方が遺言で遺贈した場合に設定することができます。
配偶者居住権が認められる場合の要件はなんですか?
配偶者が、亡くなった方が亡くなったとき(相続の開始時)に所有していた建物に居住していたことと、上記のようにして、配偶者に配偶者居住権を取得させることになったことです。
内縁関係の配偶者も配偶者居住権を取得できますか?
内縁関係の配偶者は、配偶者居住権を取得することができません。
内縁の配偶者は、そもそも相続権を有していないからです。
亡くなった方が借りていた建物についても配偶者居住権を設定できますか?
配偶者が、亡くなった方が借りていた建物に居住していた場合に、その建物に配偶者居住権を設定することはできません。
亡くなった方が建物を所有していた場合にのみ、配偶者居住権を設定できます。
亡くなった方が共有持分を有していた建物にも配偶者居住権を設定できますか?
亡くなった方が居住建物に共有持分を有していたにすぎない場合には、配偶者居住権を設定できません。
しかし、他の共有持分権者が配偶者のみである場合には、配偶者居住権を設定することができます。
相続が開始したときには、配偶者が入院して自宅に住んでいなかったのですが、配偶者居住権を設定することはできますか?
配偶者居住権を設定するためには、配偶者が、亡くなったとき(相続の開始時)に建物に居住していたことが必要です。
居住していたとは、住所と同じく、その建物を生活の本拠としていた場合をいいますので、一時的に入院していた場合にも、自宅が生活の本拠とならないわけではありませんので、配偶者居住権を設定することができると考えられます。
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