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相続の分野で各専門家が協力できることの強み

  • 文責:所長 弁護士 長谷川睦
  • 最終更新日:2024年9月4日

1 生前対策

⑴ 生前対策における弁護士の強み

遺言を作成して相続の生前対策をしようとお考えの方は、弁護士にご相談ください。

弁護士は法律の専門家であるため、法的に有効な遺言書を作成することができます

また、弁護士は、普段から相続に関する紛争に関与することが多く、どのような遺言書の内容が相続に関する紛争を招きやすいのかについても熟知しているため、紛争を生じさせないための遺言書の内容を適切にアドバイスすることができます

そして、遺言書の内容だけにとどまらず、署名・押印の仕方などの体裁面についても無効とならないようにするためにアドバイスを受けることができます。

また、弁護士は、契約書などの法律文書の作成に日頃から関与しています。

契約書は様々な事態を想定して作成されるものであるため、弁護士は、遺言書においても、様々な事態を想定したうえで、これに適切に対応できる内容の遺言書を作成することができます

生前対策で土地の売買契約書や贈与契約書などの各種法律文書が必要になった場合も、弁護士であれば作成することが可能です。

さらに、弁護士は社会的に高度の倫理性が求められている立場ですので、本人の老後の財産管理や、亡くなった後の死後事務、遺言の執行手続きなど、財産などに関わるご本人にとって重要な事項についても、安心して任せることができます

⑵ 生前対策における税理士の強み

税理士は税金の専門家であるため、相続税について熟知しています。

そのため、税理士は、ご本人の相続について、相続税がかかるケースであるのかどうか、相続税がかかる場合にもどの程度の額の相続税がかかるのかを算定することができるため、生前対策に活かすことができます。

そして、本人の資産状況や相続人の状況から、どのような遺言書の内容にすれば相続税を下げることができるかなどの観点から、遺言書の内容についてのアドバイスができます

また、各相続人にかかる大まかな税金の額も概算できるため、相続人がそのような税金をどのように納めるのかについての納税資金の対策についてもアドバイスすることができます

これらの他にも、養子縁組制度の利用、相続人に対する贈与や、生前における財産の組換えについても、税金の観点からアドバイスが可能です

⑶ 生前対策において各専門家が協力できることの強み

相続においては幅広い知識が必要となり、生前対策においても、この点は変わりません。

ご本人にとっての最善の選択をしていただくためには、様々な選択肢を提示することが必要であるとともに、その選択肢を採った場合には、どのようなメリットとデメリットがあるのかについて、法務と税務の両面から検討をしなければなりません

一人の専門家がこのような知見のすべてを有していればよいのですが、実際にはそれは難しいため、各専門家が協力できる体制が整っていることが、生前対策では大きな強みとなるといえます。

私たちは弁護士と税理士が協力して相続のお悩みの解決に当たることのできる体制を整えておりますので、より安心して相続のご依頼をお任せいただけるかと思います。

2 相続後の対応

⑴ 様々な場面で多分野の知識が必要となる

弁護士の相続後の対応内容には、遺産分割協議、遺留分侵害額請求、遺言の執行事務、相続手続きなど、様々なものがあります。

遺産分割協議や遺留分侵害額請求などの紛争業務においては、合意内容によって、どのような相続税の負担となるのかも踏まえての協議をすることが必要ですし、4か月の準確定申告、10か月の相続税のそれぞれの申告期限や、その手続きを踏まえての事前の対応も必要になるなど、税金に関する知見が不可欠になります。

また、遺産分割において不動産を換価分割する場合や、金融商品を取得する場合にも、不動産や所得税に関する知識が必要になります。

紛争業務において、これらの税金に関わる部分も踏まえてあらかじめアドバイスができた場合には、依頼者の方にとってより望ましい結果を得られるといえます。

⑵ 専門家同士の連携によりスムーズな相続手続きをサポート

そのため、相続後の対応について依頼する場合にも、各専門家が協力できる体制のある事務所を選ばれるのがよいかと思われます。

また、遺言執行手続きや相続手続きにおいても、これらの手続きにおいて取得した資料は、税務においても必要な資料と重複することが多いため、専門家間での連携ができていれば、スムーズに手続きを進めることができ、依頼者にとってより早く、低いコストで解決ができるというメリットがあることになります。

私たちは弁護士と税理士の協力体制を整えておりますので、スムーズに一連の相続手続きを進められるかと思います。

相続発生後の対応についても安心してお任せください。

相続手続きに強い専門家の選び方

  • 文責:弁護士 長谷川睦
  • 最終更新日:2024年5月31日

1 相続では相談先選びが大切

相続手続きについては、依頼する専門家が相続手続きに強いか否かで、結果が大きく変わることがあります。

たとえば、相続に関する税金の申告は、申告内容によって金額が百万円単位で変わることもあります。

そこで、専門家選びに失敗しないためにも、相続手続きに強い専門家の選び方についてご説明いたします。

2 相続を中心に行っている

相続手続きでは、相続に関する知識だけでなく、豊富な経験も必要となります。

もっとも、専門家の中には、年に2~3回程度しか、相続手続きに携わらない先生もいます。

あまり相続に携わっていない専門家に依頼してしまうと、相続案件を中心に扱っている専門家に依頼した時と比べて、不利な結果となってしまう可能性があります。

そうならないため、専門家を選ぶ際は、その専門家が相続を中心に業務を行っているのかを確認することが非常に重要です。

具体的な専門家の選び方としては、ホームページの内容や専門家のプロフィール、広告等を確認し、相続を中心に業務を行っているかどうかをチェックするという方法があります。

また、実際に専門家に相談する際に、相続法改正についての質問や税金関係の質問に対して、スムーズに答えることができるかどうかを見ることでも、相続に詳しいかどうかを判断することができます。

3 専門家の人数が多い

専門家の人数、特に複数の種類の士業がいる事務所は、相続手続きに強いと言えます。

理由としては、相続案件は、本来、複数の専門家が共同で携わるものであるため、複数の種類の士業がいる事務所は、それぞれの士業の立場で得た知識や経験を共有し合うことができ、専門性を高めることができるためです。

また、専門家の人数が多い事務所であれば、相続など一つの分野に注力しやすく、その分野に力を入れることができるためです。

そのため、相続に強い専門家を選ぶ際は、その事務所の士業の人数が多いかどうか、種類が豊富かどうかも参考になります。

4 相続に関する研修を多く行っている

相続法や相続税法に関しては、近年、大幅な改正がされており、実務的にも大きく変わりました。

このような時代の変化に対応するために、相続に力を入れている専門家は、積極的に研修に参加したり、専門家同士で情報共有を図っていたりします。

そのため、相続に関する研修を多く行っている専門家であれば、当然、相続手続きに強い専門家である可能性が高いといえます。

このように、相続手続きに強い専門家かどうかは、ある程度、判断することができます。

専門家選びを間違えないように、相続手続きを依頼する際は、ぜひ相続に強い専門家にご相談ください。

相続の手続きで最初に行うこと

  • 文責:所長 弁護士 長谷川睦
  • 最終更新日:2024年3月25日

1 相続は調査が肝心

遺産の分け方や預貯金の解約、不動産の名義変更などの相続手続きを行う前に、最初にすべきこととして、①相続人の調査と②相続財産の調査があります。

これらの調査を最初に行うべき理由としては、相続人や相続財産の調査が十分にできていない状態で、遺産の分け方を決めてしまうと、後から別の遺産や、想定していなかった相続人が見つかり、トラブルになってしまう可能性が高いためです。

また、相続財産調査を行った結果、思わぬ借金が出てくることもあります。

「相続人の範囲や相続財産について分かっているから大丈夫」と思っていると、思わぬトラブルに発展するかもしれません。

そこで、以下では、相続人の調査や相続財産の調査方法について、ご説明いたします。

2 相続人調査

⑴ 戸籍の取得

相続人は、戸籍等を確認して調査します。

戸籍については、預貯金の解約や不動産の名義変更をする際に必要になってきますので、必ず取得するようにしてください。

戸籍は、市区町村役場で取得します。

⑵ 相続人調査の範囲

調べる相続人の範囲としては、まず、亡くなった方(「被相続人」といいます)の生まれてから亡くなるまでの一連の戸籍を取得する必要があります。

それに加えて、相続人が子だけの場合は、相続人全員の現在戸籍謄本が必要です。

3 相続財産調査

相続人調査と並行して、相続財産の調査を行います。

相続財産調査では、預貯金や土地建物などの不動産だけでなく、借金関係についても調べます。

調査の基本としては、自宅の中やポストの中を確認して、何か財産に関する手掛かりがないかを調査することになります。

⑴ 預貯金の調査

預貯金であれば、銀行ごとに残高照会をかけます。

口座番号や支店が分からない場合であっても、銀行によっては残高証明をとることで、どの支店に口座があるのか、口座番号が何なのかが判明する場合もあります。

また、被相続人の口座の履歴についても、銀行で取引履歴を取れば判明します。

⑵ 不動産の調査

土地や建物の調査については、登記や固定資産税通知書などから調査します。

どこに不動産があるのか分からない場合は、不動産がありそうな市役所で名寄帳を取得することで分かる場合もあります。

また、土地の価格については、固定資産税納税通知書や固定資産評価証明書を取得することで判明します。

⑶ 借金の調査

借金については、被相続人あてに請求書や督促状が届いていないか、貯金通帳の履歴などから、借金の手掛かりを探します。

また、銀行ローンやカードローン、キャッシングについては、信用情報機関で調査することができます。

他方、個人の借り入れや連帯保証人の責任などを調査する方法は限られており、調査しても不明な場合もあります。

4 相続人調査、財産調査を専門家に頼むこともできる

相続人調査や相続財産調査は、平日の昼間に市役所や銀行に行って調査する必要があります。

そのため、仕事が忙しい方や外出を控えている方は、相続人調査や財産調査を専門家に依頼することもできますので、一度、専門家にご相談ください。

専門家に相続を相談すべきタイミング

  • 文責:所長 弁護士 長谷川睦
  • 最終更新日:2024年2月5日

1 期限の短いものは特にお早めにご相談ください

相続手続きの中には、相続放棄や相続税申告など、期限があるものが存在します。

特に、相続放棄については、3か月以内に行わなければならないため、相続開始後、なるべく早めに動いた方がよいといえます。

万一、期限を過ぎてしまうと、相続放棄ができず、借金を背負ってしまうおそれがありますし、相続税申告については、延滞税等がかかってしまう可能性があります。

そのため、相続放棄、相続税申告、遺留分侵害額請求、準確定申告等の手続きについては、相続開始後、なるべくお早めに相続の専門家にご相談されることをおすすめします。

2 遺産分割も早い方が望ましい

⑴ 遺産分割・不動産の相続登記のタイミング

また、遺産分割や不動産の相続登記については、一般的には、相続が一旦落ち着いた時、具体的には49日後に、専門家に相談される場合が多いです。

2024年4月1日以降は、相続登記の手続きが義務化され、相続により不動産を取得したことを知った日から3年以内に、正当な理由なく相続登記の申請を行わなかった場合、過料の対象となります。

これまでに相続した不動産についても、2024年4月1日から3年以内に登記をする必要があります。

⑵ 3年以内に相続登記ができない場合

遺産分割がまとまらない等の理由で期限内に相続登記ができない場合には、いったん法定相続割合で登記をするか、法務局に相続人であることを申し出て、登記の期限を延長してもらうという制度を利用することもできます。

しかし、いつまでも遺産分割や不動産の名義変更手続きを行わないままでいると、さらに相続が発生し、後の世代も巻き込んで遺産分割を行わなければならなくなり、協議がより複雑になってしまう場合がありますので、注意が必要です。

たとえば、祖父が5年前に亡くなり、遺産分割協議を行わないまま父が亡くなった場合、祖父の遺産分割を行うためには、祖父の本来の相続人(祖母や父、父の兄弟等)と父の相続人(母、子ら等)全員で遺産分割協議を行う必要があります。

また、何年も前の相続だと、相続人が誰なのか、どこに住んでいるのかすら分からない場合があります。

こういった事態になると、さらに費用や時間がかかります。

そのため、遺産分割や不動産の名義変更等については、お早めに専門家にご相談されることをおすすめします。

⑶ 遺産分割において寄与分や特別受益の主張ができるのは相続開始から原則10年

また、相続開始から10年経過してしまうと、原則として遺産分割において寄与分や特別受益の主張ができなくなってしまいますので、こうした主張がある場合にもお早めにご相談いただいた方がよいといえます。

3 ご生前の場合

遺言書の作成や任意後見等、ご生前の相続に関する相談の場合は、早めに相談されることをおすすめします。

理由としては、早めに遺言書の作成や任意後見等を行っておかないと、万一の場合に備えることができなくなるためです。

実際にあったケースだと、父が70歳を超えたので、そろそろ遺言書を書いてもらおうと思っていたが、すでに認知症が進んでおり、遺言書を書くことができなくなってしまったというものがあります。

また、突然、持病が悪化して、遺言書を書けなくなったケースなども存在します。

そのため、ご生前の相続手続きについては、転ばぬ先の杖として、なるべくお早めにご相談されることをおすすめします。

なお、当法人では、相続に関する相談は無料ですので、お気軽にご相談ください。

相続で失敗しない専門家の選び方

  • 文責:所長 弁護士 長谷川睦
  • 最終更新日:2024年5月17日

1 業種ではなく事務所で選ぶ!

相続に関する専門家として、弁護士、税理士、司法書士、行政書士、信託銀行等があります。

相続を専門家に依頼される際は、こういった業種だけに着目するのではなく、それぞれの事務所に着目して選ぶことをおすすめします。

なぜなら、事務所によって、相続に詳しいかどうかが変わってくるためです。

例えば、相続税申告を年間5件以上行っている事務所というのは極めて少数です。

これは、相続税申告の依頼が、一部の相続税に詳しい税理士に集中しているのが原因です。

万一、相続税申告に不慣れで、詳しくない税理士に依頼をしてしまうと、財産の評価が不適切なものであるなどといったことが起こり、本来支払わなくても良かった金額の納税をしなければならなくなるかもしれません。

相続の他の手続きについても、知識や経験が不足していたために、お客様にとって不利益が生じるようなケースがあります。

そうならないためにも、相続に詳しい専門家がいる事務所にご依頼されることをおすすめします。

2 専門家選びに失敗した実例

専門家選びに失敗してしまった実例について、ご紹介いたします。

⑴ 実例

Aさんは、相続人同士でもめてほしくないと思い、ネットで見つけた司法書士に遺言書を作成してもらうことにしました。

遺言書の作成費用として合計20万円ぐらいかかりましたが、Aさんは「これで相続人がもめずに済むなら安いものだ」と思い、安心しました。

しかし、できあがった遺言書は形式的なものであり、遺留分等はあまり意識されていませんでした。

その結果、Aさんが亡くなった後、相続人同士で遺留分を巡ってもめることとなりました。

⑵ 解説

このケースでは、Aさんが依頼した司法書士があまり相続に詳しくなく、かつ、紛争予防の知識に欠けていたことが原因で、相続人同士がもめることとなってしまいました。

実際、司法書士や行政書士の中には、相続について詳しくない先生が遺言書作成を請け負っている場合があります。

相続を依頼される際は、相続に詳しい専門家にご依頼されることをおすすめします。

3 相談先を選ぶポイント

ネットで調べると、相続手続き全般を代行している事務所が出てくることがあるかと思います。

たとえば、弁護士や税理士、司法書士等の専門家が所属し、相続のトータルサポートを行っているような事務所です。

こういった事務所は、特に相続に詳しく特化しているケースが多いです。

また、そういったところでは様々な分野に関して依頼ができるため、複数の場所に依頼する場合よりも、対応において無駄が発生しにくく、スムーズに話が進む可能性が高いといえます。

そういった事務所の中から、資格者の人数や実際にかかる費用、実績等を見ながら、一番、自身にあったところに依頼するようにしてください。

なお、我々も「そもそもどこに頼んで良いかすらわからない」という方のために、相続の無料相談を実施しております。

依頼先に迷っている場合はお気軽にお問合せください。

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相続のことは当法人にご相談ください

こちらは弁護士法人心 東海法律事務所がお受けしているご相談の一つである、相続に関するページです。

当法人では、相続に関する調停などの対応のほか、遺言作成のお手伝いや、納得の行く遺産分割の話し合いのお手伝いもしております。

自分の死を見つめ、子供達やお世話になった人のことを考えた時、遺言の作成は前向きな死への準備となります。

「残された子供達が、もしも遺産を巡って争うなんてことがあったら……」「お世話になったあの人に、少しでも自分の遺産を……」そんなことを思っていらっしゃる方にとって、遺言作成は、余分な不安を消し、満ち足りた時間を生きるための手段となるかと思います。

「どうやったら円満に遺産を分割できるのだろう……」「もう遺産分割で揉めてしまったけれど、どうしたらいいのだろう……」そんな場合でも、弁護士が協力することで、納得の行く分割を行うことができます。

故人を穏やかに見送るため、そしてこれからの親族間の関係のためにも、専門家を入れることでスマートな解決を図ることをおすすめします。

そのほか、相続放棄をご希望の方からのご相談や、遺留分について納得がいかない方からのご相談など幅広く対応しておりますので、お困りの際にはご相談ください。

当法人でのご相談について

相続に関するご相談は、どういった内容でも基本的には相談料無料となっておりますので、お気軽にご利用いただくことができます。

当ページに、相続のそれぞれのご相談内容に関する専用サイトへのリンクがありますので、ご相談に関する詳細はそちらでご確認ください。

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